生後11ヶ月頃の赤ちゃんは、心身ともに個人差がはっきり出てくるころ、性格の違いなども出てきて周りと比べがちですが、その子なりの成長を見守ってあげて下さいね。
ここでは、発達心理学に基づいた生まれたての赤ちゃんの発達と、具体的関わりかたををご紹介します。
生後11ヶ月の赤ちゃんの特徴
伝い歩きが上手になり、1人で立っちができるようになるこの頃。動きが活発になって可愛いさかりですが、自己主張も激しくなるので大変さにさらに手を焼くことも増えるでしょう。
一人歩きまであと一歩
伝い歩きが上手になると、早い子では足の力だけで体を支え、手を離して一人で立つ子も出てきます。立っちのあとすぐに初めの一歩が出る子もいますが、伝い歩きや立っちの期間が長い場合も少なくありません。どの段階にいてもおかしくないので、焦らずに、赤ちゃんのタイミングとペースを見守って下さいね。
つたい歩きが上手になると、そろそろファーストシューズの用意を!
1才前後の赤ちゃんの足の骨は、変形しやすいのが特徴。歩行を安定させていく大切な時期なので、赤ちゃんの足の特徴を踏まえ、すぐ大きくなるからと赤ちゃんの足に合わない靴を選ぶのではなく、きちんとサポートしてくれる靴を選ぶことが大切です。
規則正しい生活に
昼寝が1回にまとまってきて、昼食後に昼寝、夕食、お風呂、就寝といった規則正しく、大人に近い生活リズムになってきます。
2〜3時間以上しっかり寝る子もいれば、少しの音に反応して1時間も寝ない子もいます。午前中にお散歩や公園に行って、たっぷり遊んで体を動かすと、お昼寝の寝付きもよくなります。
よく寝ていても昼寝が終わる時間が遅くなると、夜の寝つきが悪くなるので、夕方遅くなっても起きないようだったら起こしてみて。
また、このころは、唾液の分泌量が少なくなるため、歯についた汚れが唾液で自然に落ちにくくなります。甘い食べ物や歯につきやすいものも口にするようになるので、むし歯のリスクは増える時期です。
とくに上の前歯は唾液が届きにくく汚れが残りやすいので、むし歯になりやすい所です。ひとつ虫歯が出来るとあっというまに広がることもあるので、夕食後~寝る前の歯磨きを習慣づけて、歯についた汚れを落としましょう。
歯磨きが嫌いにならないよう、機嫌のいいときに歯磨きをしたり、上手に「あー」出来たときは思いっきり褒めてあげて、楽しいコミュニケーションの時間になるよう工夫してみて下さいね。
発育・発達の目安
男の子 身長 73.8cm 体重 9,060㌘
女の子 身長 72.4cm 体重 8,510㌘
視力 0.15(手と目で物を探す)
聴力 音のリズムに合せて身体を動かす
生後11ヶ月の赤ちゃんとの遊び
乳児期(0歳~1歳半ころ)の発達課題は基本的信頼感です。そして対極にあるのが不信感です。
詳しくはこちら→基本的信頼感/不信感
生後11ヶ月頃になると「○○ちょうだい」などの簡単な言葉はわかるようになり「どうぞ」が出来るようになってきます。
赤ちゃんは、周囲の大人の語りかけやお世話などのしぐさを模倣することで、発達していきます。今一度自分の行動を振り返ってみて下さいね。
スキンシップ&体遊び
生後11ヶ月ごろの赤ちゃんとの遊びは、手遊びや運動遊びがおすすめです。
ここでは、いくつかのスキンシップと体遊びをご紹介します。ひとつの遊びでもバリエーションはいろいろあります。それぞれの親子にあった方法で取り入れて、楽しく遊んで下さいね。
- シールはがし・・・フローリングの床などに、ビニールテープを切ったものやシールを少し浮かせたり、端を折ったりしてはると、つまんではがそうとします。
(指先の強化。集中力の強化)
ポイント:剥がしたものを口に入れる可能性があるので、目を離さないようにして。 - おかいものごっこ・・・おもちゃの野菜や果物を使って(もちろん本物でも可)ママ
が「りんごちょうだい」といって赤ちゃんがりんごを渡してくれたら「ありがとう」
とやりとりを楽しむ。
バリエ:今度はママが「りんご、どうぞ」と言って赤ちゃんに渡す。あげたりもらったり
を楽しむ。 - 飛行機ぶーん・・・赤ちゃんの身体を持ち上げて「飛行機ぶーん」と言いながらやさしく移動する。
ポイント・・・この遊びを取り入れると、ぐずってなかなか移動してくれないときに
「飛行機ぶーんで飛んでいこうか」といって誘うと気持ちの切替が出来る
きっかけになります。 - その他・・・絵本の読み聞かせ、お散歩、リズム遊びなど引き続き取り入れて下さいね。
まとめ
職場復帰のママは、そろそろ仕事の再開に向けてウォーミングアップを開始しては。
保育園などは、慣し保育がありますが、今までずーと一緒にいたママと離れることは赤ちゃんにとって想像以上に負担になることに。また、ママも赤ちゃんと離れて過ごすことに慣れることも必要です。
仕事の準備を進めることもでき、預けたときのシュミレーションも出来るので、本格的に保育園に入園する前にのこの時期に一時保育や預かりサービスを利用するのもオススメです。
パートナーとの家事育児の分担などは、初めが肝心!家事育児などを書き出して見える化して、分担出来るところは、しっかりお願いしましょう。
シングルマザー(ひとり親家庭)の場合も、どういう人、どういう場所に、どういうサポートをお願いできるかなど、自治体の支援制度や民間などのサポートを最大限に活用し、ひとりでがんばりすぎないように、育児をしていきましょう。
なんせ育児は長距離マラソンです。がんばりすぎて、力尽きては元も子もありません。向き合うときは、ちゃんと向き合うためにも自分自身の心身のメンテナンスも大事です。
メリハリをつけて楽しい子育てをしていきたいですね。