生後10ヶ月には身体の発達が進み、つかまり立ちが上手になり、つたい歩きが始まる子もいます。大人が言っていることも少しずつ理解するようになる頃なので、コミュニケーションも積極的にとりたいですね。
ここでは、発達心理学に基づいた生まれたての赤ちゃんの発達と、具体的関わりかたををご紹介します。
生後10ヶ月の赤ちゃんの特徴
生後10ヶ月はつかまり立ちも安定してつたい歩きを始める子もでてきます。
つたい歩きをする赤ちゃんも
ハイハイやつかまり立ちが上手になってきて、足腰がしっかりしてくると、さらなる好奇心からつたい歩きが始まる子もいます。
もちろん、まだ歩こうとしない子もいます。中にはつかまり立ちやハイハイもまだという子もいるでしょうが、”ハイハイ”や”立っち”、”つかまり立ち”、”つたい歩き”などの発達や順番は特に個人差が大きいところでもあります。それぞれの赤ちゃんのタイミングを待ってあげてくださいね。
大人の真似っこが大好き
大人がやることをよく観察していて、拍手やバイバイなど、簡単な動作なら大人を真似してするようになってきます。この月齢の赤ちゃんは真似っこが大好き!意識的に行い真似っこを促してあげるとよいですね。また、喃語(なんご)が言葉になっていく段階でもあるので、「マンマ」「ワンワン」「バイバイ」など、簡単な言葉を積極的に話してあげましょう。また「おはよう」「いただきます」「ごちそうさま」「おやすみ」などの挨拶も、しっかりと耳に馴染ませてあげたいですね。
手指がさらに器用に
さらに指先のこまかい動作ができるようになり、シールを器用にはがしたり、箱の中におもちゃを入れたり出したり、両手にもった積み
手と口の動きも連動するようになり、自分で手づかみで食べたいという意欲も出てきます。
興味のあるものを指や手でさすことができるようになるため、意思を伝えるために泣くことが少しずつ減ってきてきます。
様々な部位が連動し心身ともに発達しているとき、どんどん働きかけてあげてくださいね。
発育・発達の目安
男の子 身長 72.8cm 体重 8,880㌘
女の子 身長 71.4cm 体重 8,340㌘
視力 0.15(両眼視機能が働き始めるため、片目を目かくしされると激しくいやがる)
聴力 真似っこで話す
生後10ヶ月の赤ちゃんとの遊び
乳児期(0歳~1歳半ころ)の発達課題は基本的信頼感です。そして対極にあるのが不信感です。
詳しくはこちら→基本的信頼感/不信感
生後10ヶ月は情緒面での発達も目立つように。大人が言っていることを理解するようになる頃なので、コミュニケーションも積極的にとりたいですね。
スキンシップ&体遊び
生後10ヶ月ごろの赤ちゃんとの遊びは、手遊びや運動遊びがおすすめです。
ここでは、いくつかのスキンシップと体遊びをご紹介します。ひとつの遊びでもバリエーションはいろいろあります。それぞれの親子にあった方法で取り入れて、楽しく遊んで下さいね。
- もしもし~・・・おもちゃの電話や、手作り携帯電話を用意して、「もしもし~○○ちゃんですか?」などとお話ししてみましょう。赤ちゃんは普段ママが携帯電話でお話しているところを見ているから、まだしゃべれなくても、いっぱいお話してくれますよ。
(コミュニケーション能力の発達) - どーこだ・・・箱などおもちゃが隠せるものを用意して、おもちゃを隠し、「おもちゃさんどこ行ったかな?」と聞いてみる(記憶力)
バリエ:すぐわかるようになると、少し移動させたり、箱を増やしたりしてみる。 - 積み木くずし・・・ママが積み木を3~4個積み、赤ちゃんが崩して感触や音などを楽しむ
ポイント・・・積み木を積んだら、赤ちゃんがどのように関わるか待ってみて。
バリエ・・・・何回かしてみたら、今度は最後の1つを赤ちゃんに積むよう促してみて。 - リトミック遊び・・・ママの膝に赤ちゃんを座らせて、リズムに合わせて、赤ちゃんを上下させます。手遊びや童謡やママ・パパの好きな曲を流して楽しく遊びましょう。
バリエ:赤ちゃんに音の鳴るおもちゃを持たせて最初はママが赤ちゃんの手を持って
あげて、一緒にリズムに合わせて鳴らしてみましょう。慣れてきたら赤ちゃん
だけで出来るようになってきます。また適当に音に合わせて踊ってみるのも。
(リズム感) - その他・・・絵本の読み聞かせ、お散歩、リズム遊びなど引き続き取り入れて下さいね。
まとめ
心身と共に知能の発達も進むこの時期は、大人の働きかけ一つで成長に差が出る時期でもあります。語りかけや遊び方の工夫などで、要求ややる気をさらに引き出し、しっかり対応してあげましょう。
大切なのは赤ちゃんの要求の1つ1つにしっかり対応することです。決して無視せず、赤ちゃんの要求に応えてあげましょう。しかしすべてを肯定する必要はありません。ダメなことはダメと、しっかり伝えてあげましょう。まだ言葉は理解できなくても、ママの真剣な表情などで赤ちゃんも「いけないことなんだな」と感じられます。1回では無理なので、何度も根気よく伝えてください。