生後7ヶ月の赤ちゃは、不安定だったお座りも安定してきます。手動きの発達など、さらなる成長も見られる時期。心の発達も進み、人見知りや夜泣きが始まる子もいます。ぐんぐん発達している時期だけに不安定になりがちです。さらに愛情深く包み込んであげて下さいね。
ここでは、発達心理学に基づいた生まれたての赤ちゃんの発達と、具体的関わりかたををご紹介します。
生後7ヶ月の赤ちゃんの特徴
まわりの出来事に興味津々で、運動機能の発達も心の発達も著しい時期。
離乳食に、歯のケアに、ママは考えることいっぱいですが、この時期だけの赤ちゃんの成長を見守ってあげて下さいね。
手の運動機能はどんどん発達し、持ち替えができるように
おすわりが完成すると両手が自由に使えるようになるので、興味があるものには積極的に手をのばし、両手におもちゃを持ったり、右から左へ持ち替えたりできるようになります。
また、小さい物をかきよせて取ろうとする(熊手状把握)ようになります。最初は指先をうまく使えず物をつかむのがぎこちありませんが、握りやすいものや、ちょっとステップアップしたものなどいろいろな形を用意してあげて赤ちゃんの興味を刺激してあげて下さいね。
ずり這いをする子も
「ずりばい」は、頭・胸を首と腕の筋力で持ち上げて、腰をねじりながら、手の平や足の裏で床を押したり引っ張ったりして足をうまく連動させることで前に進む全身運動です。
いわゆる「ほふく前進」のような動作です。
上半身を支えるための「首座り」と、腰をひねるための「寝返り」という2つの運動機能が備わっていることが必要不可欠です。
首が座り、寝返りが上手にできるようになったら、興味があるものめがけて進み出します。
なかにはずり這いをしないで、いきなりハイハイをする赤ちゃんもいますので、ずり這いをしないからといって心配しなくても大丈夫です。
離乳食も中期モグモグ期に(2回食)
離乳食を喜んで食べるようになってきたら、ミルクを残す子も出てきます。
そして、好きな物嫌いな物もだんだんと出てきて、周りがきになったり、遊び食べをしたりするように。ママは気合いを入れて頑張りましょう!
与える回数も午前と午後の2回に増やします。肉や乳製品など、食べられる食材や量も増えてきますが、まだ母乳やミルクは欲しがるだけあげて大丈夫です。
(*このときも初めての食材は、1日1回1さじずつ、様子を見ながらあげましょう。
与える硬さの目安は、お豆腐です。つぶしたりきざんだり、とろみを付けたりしてバリエーション豊かにしてみて。
ごく少量の塩やみそ、しょうゆも使えるようになりますが、まずは素材そのものの味を伝えるようにしてあげて下さい。
離乳食はゴックンしたり、モグモグしたり、カミカミしたりと食べることを学ぶ他に、舌触りや味など触覚や味覚から脳の発達を活性化する効果もあります。
味覚には、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」の五味があると言われていていますが、子どもは、「苦味」「酸味」を感じる野菜や酸味の強い果物などは、もともと苦手です。
「苦味」「酸味」は、何度も経験することで徐々に慣れていく味なのです。食経験を重ね、さまざまな味を受け入れられるようになっていくと、味覚は発達していくので、少し苦みや酸味のあるものも、チャレンジしていきましょう。
無理強いは厳禁ですが、食べないからといってすぐに嫌いと決めつけずに、苦手な食材は食べやすいように切り方を変えたり、固さを調整したり、だしや調味料を使ってえぐみや苦味を和らげるように工夫してみましょう。
テレビやおもちゃなど、食事以外に気をとられそうなものは遠ざけて、出来るだけ家族みんなで食べるようにして、食べることに集中できる環境づくりを。
さらに決まった場所に座らせたり、食事が始まる流れをつくると「これからご飯なんだ!」と気持ちの切替がしやすくなります。
発育・発達の目安
男の子 身長 69.3cm 体重 8,270㌘
女の子 身長 67.9cm 体重 7,750㌘
視力 0.08(小さな物にも手を伸ばして遊ぶ)
聴力 音や声がしたほうを意図的に見るようになる
(言葉が人の口から出てくることを理解し始める)
生後7ヶ月の赤ちゃんとの遊び
乳児期(0歳~1歳半ころ)の発達課題は基本的信頼感です。そして対極にあるのが不信感です。
詳しくはこちら→基本的信頼感/不信感
生後7ヶ月は、ねんねの時代が終わり、一日の生活リズムもかなり安定してきます。
動作や表情、声などでコミュニケーションを使ってどんどん楽しみましょう。
スキンシップ&体遊び
生後7ヶ月ごろの赤ちゃんとの遊びは、「運動遊び」がおすすめです。
ママやパパが持っているものや、普段よく使っているものにも興味を持つようになります。携帯電話やテレビのリモコン、パソコン、などに手を伸ばして、つかんだら、引っ張ったり、押したり、ぶつけたり、なめたりと夢中になります。
何でも「ダメ」と禁止すると、赤ちゃんの探索活動を狭めることに。あらかじめ触られたくないものや、危険なものは、赤ちゃんの手が届かないところに置きしましょう。
ここでは、いくつかのスキンシップと体遊びをご紹介します。ひとつの遊びでもバリエーションはいろいろあります。それぞれの親子にあった方法で取り入れて、楽しく遊んで下さいね。
- マジックショウ・・・ティッシュの空き箱などにハンカチやガーゼなどを何枚か繋げて、赤ちゃんに引っ張り出して遊ぶ (神経回路を鍛える・想像力・指の発達)
ポイント・・・神経回路は、1日に同じ働きかけを何度も繰り返すほど有効です
バリエ・・・繋げないで、1枚ずつ入れて、ティッシュを出す要領で出す - 飛行機ビューン・・・ママは仰向けになって、すねの上に赤ちゃんをうつぶせに乗せて、「飛行機が飛びまーす。ビューン」といって上下左右に足を動かす。(バランス感覚)
ポイント:ママも腹筋、太もも、わき腹の引き締めに。 - 探検隊・・・安全な物(おもちゃ、カード、ラップの芯、ペットボトルなど)をケースなどに入れて「何があるかなー」と渡してあげる。(観察遊び)
バリエ・・・おもちゃなどを部屋にちりばめておく(ずり這いの練習に)
- その他・・・絵本の読み聞かせ、お散歩、リズム遊びなど引き続き取り入れて下さいね。
まとめ
寝返りをしたり、おすわりして遊んだり、赤ちゃんは一層活発になる時期。動きにくい服装だと、赤ちゃんの探索行動を阻害しかねません。洋服は動きやすいものを選びましょう。
ママより1枚少なめで、できるだけ薄着を心がけて。
また、赤ちゃんは汗っかきです。素材は通気性、吸湿性のよい綿素材がオススメです。